加齢と卵子の染色体異常

2016.10.13

卵巣の中の卵子は生まれる前に一生分作られて、後は排卵のたびに数10個~100個づつ消失していきます。加齢による卵子の変化は、数的な減少も問題ですが、妊孕性に大きく影響するのは卵の染色体の問題です。
年齢と卵子染色体異常率
卵子は減数分裂(染色体を半分にする)の途中で眠っています。排卵直前に半分になるのですが、加齢による染色体や細胞質の劣化から23対(46本)の染色体がきれいに半分に分離できなくなり、染色体の数的異常が起きやすくなります。上記グラフからも34歳以降急激に異常卵子パーセントが上昇し、正常卵子のパーセントが下がっていきます。これは体外受精の成績とよく相関しています。35歳以上になると正常な卵子もどんどん劣化していきます今後妊娠を希望するならば、35歳を超えたら少しでも早くトライして、必要ならば不妊治療をうけるのが良いと思います。