性交頻度と妊孕性

2016.10.21

排卵日に一撃必殺の性交が良いのか?
前回排卵に対して2日前のタイミングの妊娠率が高いことをお話しました。
今回は性交頻度についてです。
2013年、アメリカの生殖医学会であるASRM(American Society for Reproductive Medicine)の committee opinionに引用された研究では

221例の不妊症疑いの症例に対しての検討で
性交頻度と周期あたりの妊娠率の関係を検討したところ
月経終了後から排卵翌日まで
連日性交した場合→37%
                 1日おきで性交した場合→33%、
                1週間に1回のみの場合→15% 
                    Wilcox AJ.et al.New Engl J Med,1995
と報告しています。
月経終了後から排卵日まで連日性交とることを指示すのは実際無理があります。しかし排卵日狙いの一撃必殺のタイミングはあまり効果的ではない可能性もあります。(無いよりは良いですが…)
報告の中でも連日の性交は若干の有益性はあるが、強く推奨することは患者のストレスになり得るとも述べられています。
またあまり日にちを指定しすぎるのも、ご主人のストレスとなりEDの原因ともなり得るので注意が必要です。
タイミング療法では通院のなかで頸管粘液、超音波検査で排卵を予測して排卵検査キットも併用しながら排卵2~3日まえから1回もしくは2回くらいのチャンスが取れればと良いと説明しています。